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2007年12月01日

■第1話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第1話■「内部に入り込ませよ」「他にも使えるようにせよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard07.png発明原理7 入れ子
・内部に入れる。
・内部に内蔵する。
・重ね収納する。
・中に巻き取られるようにする。












TRIZcard06.png発明原理6 汎用性
複数のモノがもつ機能を、一つの(もしくは少数の)モノに同居させる。














入れ子の構造か…。
じゃあ、太さの少しずつ違う円筒を3つあわせたゴミ箱に。こうすればゴミが少ない時は小さい(低い)し、フタをつければ、ゴミを入れて上から押しつぶすときに便利だぞ。

他にもつかえるように、か…。
じゃあ、ゴミ箱のふたにクッションを取り付けて、その上に座ることにしよう。こうすれば、オフィスの周りのスペースが、トータルとしては広くつかえるから、ゴミ箱としての体積はある意味、ゼロに近い。捨てるたびに立ち上がるので運動にもなりそうだ。(ただし、生ゴミ厳禁)

上の2つを組み合わせると、座るたびにゴミを押しつぶせるゴミ箱ができるな。

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第1話、終わり)
posted by 石井力重 at 06:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2007年12月16日

■第2話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第2話■「分けよ」「熱で膨らませよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard01.png発明原理1 分割
・工夫しようとする対象を、細かく分けた構造にする。
・組み立てと分解が容易なように分割されたパーツで構造を作る。
・もとから分割されているならさらに分割の度合いを進める。













TRIZcard37.png発明原理37 熱膨張
・熱で拡げ接合し、常温に戻すと接合が固くなるなど、
 材料が熱膨張(または収縮)する特性を利用する。
・温度によって大きく湾曲するプレートや、
 逆の膨張特性をもつ部材を張り合わせて
 温度変化の影響を受けないプレートを作るなど、
 熱膨張の度合いが異なる複数の材料を合わせて使う。









分けよ、か…。
じゃあ、フタを大小の大きさの異なる3枚に分けてみよう。大きくてかさばるゴミは大きなフタを開けていれる。かさばったゴミが盛り上がるのを、そのフタで抑えておこう。周囲にスキマがあるので、小さいフタだけをあけて、周囲へゴミをつめていけば、従来のサイズでももっと沢山、ゴミをいれることができそうだ。

熱で膨らませよ、か…。
じゃあ、ゴミ箱の上の方に、割れにくいバルーンを入れておこう。ゴミを投入してフタをしめたら、電源が入って熱でそのバルーンの空気を膨らませる。そのバルーンがパンパンに膨らむことで、中のゴミをびっちりと圧縮してくれる。これなら、従来のサイズでもっと沢山、ゴミを入れることが出来そうだ。

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第2話、終わり)
posted by 石井力重 at 06:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年01月16日

■第3話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第3話■「バランスを作り出せ」「質をあわせよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard08.png発明原理8 釣り合い(もしくは、カウンターウエイト)
・重いことが問題ならば、翼をつける。
 (気体・液体中で揚力となるように。)
・遠心力を利用して、揚がる力を発生させる。













TRIZcard33.png発明原理33 均質性
・化学反応を減らすために容器を中身と同じ素材にする、
 冷やすための氷を冷やす液体と同じ成分にするなど、
 反応する物体に同じ材料(または、同じ特性をもつ材料)を
 用いる。











『バランスを作り出せ』、か…。
じゃあゴミ箱の上の方にシーソーのような機構がついているのはどうだろう。シーソーの中には鉄球が入っていて、傾いたほうに転がっていくようにする。シーソーの両端にはゴミの受け皿が着いている。ゴミを捨てる時は、上がっている方のシーソーの受け皿に乗せる。
こうすると、乗せたゴミが重くなるとシーソーが下がる。鉄球も転がってそちらに移動する。シーソーは、乗せたゴミ以上の衝撃で下のゴミを圧縮する。お弁当のカラなどを捨てるオフィスゴミではよいかもしれない。(補足:鉄球の移動により下がった方の受け皿は、接地したら受け皿のゴミを落とすように工夫が必要)


『質をあわせよ』、か…。
う〜んこれは難しいな。じゃあまず、ゴミ箱をゴミと同じにしてみるかな。ゴミを押し固めてゴミ箱の形に成型。仮にそれが出来るプレス機があったとして、どういうよさがあるのかな…。そうか、ゴミ袋にちょうど入る大きさに成型すればいいんだ。
つまり、ゴミをプレスして出来たゴミ箱を、通常通りゴミ箱として使う。通常のゴミ箱は、ゴミ袋に入れ替えるとふんわり拡がってしまう。固くとがったゴミを入れてぎゅうぎゅうとつめるとゴミ袋が破れてしまう。しかし、これならゴミ箱そのものを、捨てる(ゴミ袋にすぽっと入れる)ことが出来るから、ぎゅうぎゅうに詰めてあっても袋を破る心配がなさそうだ。
(補足:「大きさ」の点では、従来のゴミ箱(ゴミ袋を内側に入れるゴミ箱)よりも、若干小さくなる。一方で詰め替えることまで考えると、従来のゴミ箱よりもかなりゴミが入る。)
(補足2:ゴミ製のゴミ箱から匂いが出ないようにある程度の工夫が必要。)

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第3話、終わり)
posted by 石井力重 at 11:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年02月01日

■第4話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第4話■「良くない状況から何かを引き出し利用せよ」「組み合わせたものを使え」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard22.png発明原理22 災いを転じて福となす(あるいは「レモンをレモネードにする」)(もしくは、害を益に変換)
・廃熱の利用や廃棄材料の転用など、
 有害な物体あるいは作用(特に環境あるいは状況)を変換し、
 有用な効果を提供する。
・中和剤など、有害な物体あるいは動作を加えて、
 既存の有害な物体あるいは動作の影響を
 中和あるいは除去する。
・消化のための迎え火、爆発物で火災を吹き飛ばすなど、
 有害な要因をそれがもはや有害でなくなるまで増大させる







TRIZcard40.png発明原理40 複合材料
・特別な機能の要求にマッチするように
 均一材料から複合(複数)材料に変える、
 コンクリート骨材、ファイバー入りの素材、
 テフロン加工などのように。











『良くない状況から何かを引き出し利用せよ』、か…。
良くない状況って何だろう、例えば…。ぬれたゴミ?
ぬれたゴミは、重くなるし、染み出てくるから良くないな。これから何かを引き出せって?う〜ん、ぬれているから水分をむしろ積極的に利用する方法を考えてみるか。

まず、ぬれてもいいような内張りがあるゴミ箱があったとしたら、どんな工夫があるかな。そうだ、ゴミ箱の中で、液体をシャワーのように上からかけて、ゴミをぬらしてみよう。ふわふわの紙モノのゴミはしっとりつぶれて密に詰めることができるな。できれば、洗濯機の脱水のような構造も欲しいな。回転運動により、水を切る。ゴミは壁面方向により密に圧縮される。
(補足1:ただし、水は定期的に交換する工夫が必要。)






『組み合わせたものを使え』、か…。
なんだろう、例えば、四角い鉄のゴミ箱、1つの側面だけが、ゴム膜で出来ていたらどうだろう。通常、ゴミを入れる時には沢山入るように上から押し込むけれど、上から押し込むには限界がある。ゴム膜をぐいぐい押すことで横方向につぶすことが出来る。あるいは横方向に出来がちなスキマ。ゴミを横方向に押し込むむことでスキマを充分に詰めることが出来る。
(補足2:充分に伸びるが、堅いものでも破れず、一定の強度をもったゴム膜が望ましい。)

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第4話、終わり)
posted by 石井力重 at 09:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年02月18日

■第5話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第5話■「同じものを作れ」「反応の起きにくいものでそこを満たせ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard26.png発明原理26 コピー(もしくは、コピー(模倣品)の使用)

・高価で壊れやすいモノの代わりに、
 簡単で安価な似たモノ(代替可能なモノ)を用いる。
・モノや動作を、光学的なものに変える。(光学的コピー)
・光学的コピーが使われている時は、
 赤外線や紫外線など、目に見えない波長の光を利用する。










TRIZcard29.png発明原理33 不活性雰囲気(もしくは、不活性な環境)

・高温金属の劣化を抑えるため、
 通常の環境、雰囲気を不活性なガス(反応性の低いガス)に
 入れ替える。
・重力があまり無い環境(無重力状態)の特性を利用して、
 製造する。
・吸音パネル、難燃性の薬剤など、中性な部品や不活性要素を、
 工夫しようとする対象に取り入れる。







『同じものを作れ』、か…。
じゃあ、ゴミ箱の上の方に、小型の圧縮機が付いている、というのはどうだろう。ブロック状に押し固める機構がついていて、ゴミはそこで小さなブロックに押し固められる。そしてゴミ箱の底へぎっしりと詰めていけばかなりゴミが入るぞ。圧縮は、足でレバーを踏み、その力で固められると電源レスでいいな。


『反応の起きにくいものでそこを満たせ』、か…。
う〜んこれは難しいな。ゴミ自体、反応は起きにくいものだしなぁ。そうか、生ゴミを含む時にはいいな。腐敗が進まないことで何かいいことがないか、考えてみよう。そうだ、ゴミ箱の中の温度を下げる、というのはどうだろう。冷えていれば腐敗がすすまない。あるいは、ガスで満たすというのはどうだろう。お菓子の腐敗が進まないようにお菓子のパックにはガスが入っているけれど、あのガスを一定濃度まで出す装置を内蔵すれば、腐敗が進まないゴミ箱になるかも。
(補足:ガスはゴミ箱のフタをあけるたびに外部に漏れる。そのため、この方法は換気の良い部屋か、屋外などのゴミ箱が好ましい。)
いや、待てよ、しかしこれだけでは、小さくて沢山入る、ということにつながっていないな。う〜ん、そうだ。そういえば、昔、生菓子の痛みの早さはお菓子の水分が多いほど早い、と聞いたな。乾いた空気で中を満たす、というのはどうかな。中が常にカラカラに乾燥しておけるように強力な除湿機を内蔵させよう。こうすれば、生ものは次第にカサカサ、ボロボロになる。そうなれば、つぶれて粉々にでき、沢山入れられる。
(補足:このアイデアの場合、ゴミ箱の上部に生ゴミ専用の乾燥室があるほうが、乾燥効率が良い。)

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第5話、終わり)
posted by 石井力重 at 16:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年03月03日

■第6話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第6話■「バランスをくずさせよ」「重要なところに保護を施せ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard04.png発明原理4 非対称(もしくは、非対称性)

・対称性をもっている軸や線や面をみつけ、
 その軸にとって非対称なように変える。
・人間の構造・行動がもたらす非対称的な要素に合わせるように
 対象の形を変える。
・もとから非対称なものを、さらに非対称にする。










TRIZcard11.png発明原理11 事前保護(もしくは、事前対策予防)

・信頼性を高めるには、安全弁や、副系統、補正用情報など、
 緊急の場合を補うバックアップを持たせる。












『バランスをくずさせよ』、か…。
う〜ん、これは難しいな。一般的には、ゴミ箱は直方体のような寸胴な箱だよな。たとえば頭でっかちなゴミ箱ってどうだろう…。アイスのコーンのような、下に行くほど小さい径のゴミ箱。これならば上から押したときに力が狭い範囲に効くからかなり圧縮できそうだ。ゴミ箱をゆすってゴミを密にするのにも具合は良さそうだな。

あるいは、ゴミ箱用のロウト、という後付け部品のアイデアもありえるかな。円筒形の小さいゴミ箱にロウト状のガイドを差し込む。投入されたゴミは、ロウトを下がっていくと狭くなり圧縮される。ゴミ箱の中に入る時にはかなりみっちり詰めることができるだろう。


『重要なところに保護を施せ』、か…。
ゴミ箱ではなく、ゴミ袋の保護を考えてみよう。ゴミ箱は無理に押し込んでいくと、引っかけていたゴミ袋が入ってしまう。そこで、ゴミ袋の縁に張り付ける保護ビニールテープってどうだろう。保護ビニールテープを袋の縁にぐるりと張り付ける。テープは両面の粘着になっていてある程度の粘着力でゴミ箱に張り付く。これならば、上からゴミをぐいぐい押しても袋が中に落ちたり、縁がちぎれたりしにくくなる。その結果、ゴミはいつもよりもたくさん入れられるだろう。

(補足:ゴミを沢山入れるゴミ箱のアイデアにはつながらないが、次のような工夫が付いていると使いやすい。保護ビニールテープには中にビニールひもが入っていて、それを引き絞ればゴミ箱からはがれて、ゴミ袋の口が巾着のように閉じる、という構造だとよい。通常、ゴミ袋の縁は、結んで閉じるが、この保護ビニールテープを使えば、袋の縁いっぱいまでゴミを入れることができる。)

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第6話、終わり)
posted by 石井力重 at 17:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年03月16日

■第7話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第7話■「離せ」「振動を加えよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard02.png発明原理2 分離(もしくは、分離・摘出)

・ある部分を切り離せるように工夫する。
 特にそれがいらないような場合、分離できるように。













TRIZcard18.png発明原理18 機械的振動(もしくは、機械的な振動)

・攪拌、シェイク、ドリルにプラス前後の衝撃をくわえる等、
 モノや道具を、振動させる
・人間の聞こえない高い音、超音波線上、非破壊検査など、
 超音波、あるいは振動周波数をあげたものを使う。
・工夫しようとする対象の共振振動数を用いて
 剥離、破砕、洗浄などをおこなう。
・電圧をかけることで生じる振動を用いて
 噴出す流体を霧状に変える。
・音や熱や磁気の場の振動を組み合わせて用いる。





『離せ』、か…。
離せっていてもなぁ。もともともゴミ箱なんてそんなに分離するほど複雑な部分がないよ。だるま落としのような感じに、ゴミ箱を分ける感じかな。いや待てよ・・・。

そうだ、ゴミ箱の側面を台形のプレートで作ったらどうだろう。プレートどうしは強力な磁石でつなげるか、互い違いの出っ張りがあってそこに穴があいてて、上から軸となるパイプを通すことでプレートをしっかりつなぐ。大きなゴミ袋にはプレート8枚、小さなゴミ袋にはプレート6枚、という具合で。組み上げたゴミ箱は入口が小さくて、下に行くほど広い。これならば、従来よりもゴミを圧縮していれておけそうだ。

このような出口の細い形状だと、普通はゴミがいっぱいになるまでいれるとゴミ袋が出せなくなる。ゴミ箱の側面が簡単に外せるからできる形状だな。分離してみる、というシンプルな方針でもアイデアは結構だせるもんだなぁ。

(補足:底面は工夫がいる。多様なパイプ配置を受け止めるような多数の受け穴が必要。)


『振動を加えよ』、か…。
たとえば、ペダルを踏むことでふたの開くゴミ箱がある。ふたの閉まる際の”ばすん”という振動を利用して、なんども足で”ばすんばすん”と開け閉めしたりする。この振動をヒントにしてみよう。

たとえば、ゴミ箱に振動用ペダルをつける。それを足でぐいぐいと踏むとゴミ箱の中で重たい円盤が回転する。重心と違う軸で回転させ、洗濯機が偏った脱水時にガタゴトいうようにゴミ箱を振動させる。従来、手でゴミ箱をゆすることがあるけれど、ちょうどあれくらいの周波数で振動するように設計する。こうすると従来よりも効率的に密に入るゴミ箱になる。

(補足:振動でペダルが踏みにくくなると考えられる。ペダルの構造に緩衝するような構造の工夫が必要。あるいは、ペダルの踏み下ろしのエネルギーを一度ゼンマイに蓄え、その後、振動させる方式も考えられる。なお、ゴミ箱の中身が増えると振動に必要なエネルギーが増える。それらを考慮する必要がある。)

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第7話、終わり)
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2008年04月01日

■第8話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第8話■「反動を先につけよ」「出なくさせるか出たものを戻させよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard09.png発明原理9 先取り反作用(もしくは、予備応力)

・有効な効果を持つものが、どうしても有害な作用も
 含んでいるならば、キャンセルもしくは中和するものを
 予め仕込んでおく。
 有害作用を無くすか、減らせるように。
・歪みや縮みなど、変形をしてしまうモノには、
 予め、変形の反対方向に応力を持たせておく。









TRIZcard34.png発明原理34 排除と再生(もしくは、部品の放棄・変形・再生成)

・機能がおわったら、溶解や蒸発により
 なくなるようにする。または無くなったように見せる。
・自動で刃を研磨する仕組み、自動で弾を充填する仕組みなど、
 消耗する部分または分解してしまう部分を、
 動作中に回復させる。









『反動を先につけよ』、か…。
解説には、歪みが生じる時には反対の応力をつけておけ、とあるけど、ゴミ箱でゆがむところいえば・・・。あ、そうか、ゴミ箱はぎゅうぎゅうとつめるから、金属製のゴミ箱の場合、底面の中央あたりはいつもぽこんと出っ張ってしまう。ここに反対の力を加えておくと何がおこるかな。たとえば底を二重構造にして、底面の中央部分が盛り上がっている、ってどうだろう。中にばねが入っていて、非常に強く押せばばねがちぢんでフラット面になるとする。そういう構造だとどんないいことがあるかな。あ、そうだ。ゴミ箱にかなりゴミを押し込んでも、通常は、底の端のほうには、あまり詰まっていない。底面の中央部が盛り上がっているとゴミはまず端のほうへ密に詰まる。だんだんゴミが入ってきて重くなると、中央部もへこんでゴミが十分に入るようになる。これだと、従来のゴミ箱と同じ大きさでも、端っこまでぎっしりたくさん入るだろう。しっぽまであんこの入ったタイ焼きみたいに。


『出なくさせるか出たものを戻させよ』、か…。
出なくさせるか…。出なくさせるといえば、遊園地の入り口で、入場方向にしか回らない回転バーがある。逆に回そうとしても全然回らない。そういう一方向のみに回転をするレバーをゴミ箱上部につけたものをかんがえてみるか。もしそれがあると、ゴミがふんわりとして盛り上がってくるのを、ぎゅっと押さえておくことができる。これだとかなり上部まであふれずにため込んでいける。従来よりも入るゴミ箱になるだろう。

(補足:ゴミを捨てる時には、ふたと一緒にこの機構を外さないといけないため、機構に工夫がいる。)

あるいは、番外編だけど、”出たものをもどさせる”を別の解釈で考えてみよう。ゴミ箱の脇に「私はもういらないものトレー」を設けよう。まだ使えるけど惜しいけれど、自分にはもう使い道がないもの。でも人にあげるにもしては消耗している。そういうものは、トレーに入れる。それを有効に理由できる人は持って行っていい。そういうものを設けることで、ゴミ箱はそのままに、投入できるゴミの量は依然よりも多くなるはずだ。捨てなくてもいい資源の廃棄を分岐させらえれる溜まりを設ける、というのはいろいろな工夫に示唆がありそうだ。

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第8話、終わり)
posted by 石井力重 at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年04月16日

■第9話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第9話■「吸いつく素材を加えよ」「色を変えよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard31.png発明原理31 多孔質材料(もしくは、多孔質の材料を利用)

・細い穴を多数あけて重量を軽くする、
 スポンジ状のものをもちいて流体を吸収させる構造にするなど
 物体を穴の多い素材(多孔質)にする。
・加工して多孔質の要素を付与する。
・水素を蓄える金属など、
 有用なものを細かい空間(多孔質の孔)に吸わせる。









TRIZcard32.png発明原理32 色の変化(もしくは、色を変える)

・温度、電荷で変わる塗料を使い物体の色を変える。
・迷彩などをもちいる。
・光感応グラス、煙幕など、
 モノや周囲のの透明度を変える。
・反対色や発光塗料を使い
 ものの見えやすさを変える。
・太陽電池のエネルギー補修率アップや
 熱探知カメラでの計測などのために、
 物体の放射特性を強くするものを付与する。





『吸いつく素材を加えよ』、か…。
吸いつく素材…、う〜ん、ゴミ箱にどう適用できるかなぁ、これは難しいぞ。ゴミ箱に吸いつく構造…。そうだ、ゴミ箱の中央部に静電気を帯びた棒があったらどうかな。塵を投げ込んだ時に、外にこぼれにくくなるかな。しかし、それだけでは、ゴミ箱を小さくしたり、もっと入るゴミ箱にはならないな…。

あ、じゃあ、ゴミ箱の壁が静電気を帯びるような機構をつけてみよう。とがっているものは、表面積が小さいからそのまま落ちるけれど、コンビニの袋や、包み紙のような平たいゴミは、ゴミ箱の壁にぺたりと張り付くだろう。こういう状態にしてあれば、とがったゴミをぎゅうぎゅうに押し込んでも、ゴミ袋に直接触れないので、かなり力いっぱい詰め込むことができる。

(補足:ゴミ箱を常に帯電させておくことは難しいので、一定時間ごとに、ごく弱い粘着性の粒子を静電気を利用して、内面に塗布する、などの工夫がいる)。


『色を変えよ』、か…。
ゴミ箱の色を変える?じゃあ、なるべく圧迫感のない、壁と同色のゴミ箱にする?心理的には、小さくみえるかな。しかし、これでは、条件「同じサイズで沢山入る、もしくは、同じ量が入ってサイズは小さくできる」を満たしていないな…。

そうだ、中の重さを感じ取って、色が変わるゴミ箱ってどうだろう。ふたを開けたら上までいっぱいで袋を取り換えることがあるけれど、ぎゅうぎゅうに詰めると色が濃くなるとしたら、おもしろがって、もっと詰める人がでてくるかもしれないな。少なくとも、まだ入るのにふんわりいっぱいなだけで袋を取り換えてしまうことは減りそうだ。「ゴミ箱が赤くなるまで、詰め込んで入れましょう」など、直感的にわかる職場ルールが作れるかもしれない。

(補足:重さを検知して色が変わる代わりに、伸縮性のあるラバー素材でゴミ箱ができていて、ぎっしり入ると模様がゆがむ・色が薄くなる、ということで、ゴミの入り加減を示す、という方法も考えられる)。

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第9話、終わり)
posted by 石井力重 at 06:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年05月01日

■第10話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第10話■「大雑把に解決せよ」「温度や柔軟性を変えよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard16.png発明原理16 部分的な作用または過剰な作用(もしくは、部分的解決/過剰解決)

・正確に正しい量の作用を達成するのが困難な場合は
 大雑把に塗りつけてから余計な部分を削る等のように
 「少し少ない」または「少し多い」作用を施して
 その問題を減少あるいは除去する。










TRIZcard35.png発明原理35 パラメーターの変更(もしくは、物体の物理的/化学的状態の変移)

・気体、液体、固体など、物体の物理的な状態を変更する。
・濃度や均一性を変える。
・柔軟性の度合いを変える。
・温度を変える。
・圧力を変える。
・形状記憶合金、磁気特性、かき混ぜると固まる液体など、
 他のパラメーターを変える。






『大雑把に解決せよ』、か…。
アバウトでもいいから荒く目的達成し、あとから修正をする感じかな。”大雑把”といえば、ゴミ箱にむかって投げて外れたゴミが近くに落ちる、とか、かさばるゴミをつぶさないで入れる、とか、そんなことが思い浮かぶけど…。どう結びつくかな…。

そうだ、ゴミ箱に強力な吸引機構をつけてみるかな。これなら投げたゴミのほとんどが、外れないで入る。本来の目的である「たくさん入る」という条件は、吸引する力である程度、圧縮できることで、達成できるかな。

(補足:このアイデアの場合、周囲に近づいた人のネクタイなどが、ゴミ箱に吸われる危険性がある。人の接近を感知するセンサーなどの高度化が必要。また、掃除機のような空気の通過する構造ゆえ、ゴミ袋は、捨てる時につける必要がある)


『温度や柔軟性を変えよ』、か…。
そうだ、ゴミ箱の上部を、柔軟性の高いゴム製の筒にし、ペダルをぐいっと踏むとゴミ箱の口がロウトのように大きく広がる構造にしよう。お弁当などのようなかさばるゴミを投げ入れてから、ペダルをはなす。するとロウトが閉じるのでバキバキとゴミがつぶれるだろう。

(補足2:通常、ゴミにはつぶれにくい方向がある。ロウトは、左右非対称な開き方をする構造にしておき、詰まったものが90度くらい回転するようにしておく。詰まった場合は、何度か開け閉めをするとつぶせる。)
(補足3:ゴミをつぶすにはかなり強いゴムが必要となる。ペダルの力でゴムを広げるには、何度か踏んで広げる仕様にするか、電動にすることが考えられる。)

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第10話、終わり)
posted by 石井力重 at 08:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年05月16日

■第11話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第11話■「逆にせよ」「すぐ駄目になるものを大量に使え」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard13.png発明原理13 逆発想(もしくは、リバース(逆))

・加圧の代わりに減圧したり、熱する代わりに冷やしたり、と、
 これまで使用されてきた作用の反対を使用する。
・可動なものを固定し、固定なものを可動にする。
・モノを上下逆さま、あるいは、左右逆、
 あるいは、内外を裏返しにする。
・プロセス(作業の順番)を逆にする。









TRIZcard27.png発明原理27 高価な超寿命より安価な短寿命(もしくは、廉価短寿命の代用品)

・高価なモノや仕組みの一部あるいは全体を、
 安く短寿命の物体に変える。












『逆にせよ』、か…。
ゴミ箱は満杯だ、とおもってゴミ袋を引き出してみると、まだまだ入る余地があってもったいない思いをする。これは、ゴミ箱の上の方はふんわりしたままになるからなんだろうな。ゴミ箱を逆さにしてふんわりした部分を潰せたらいいのに。

そうだ、ゴミ箱を蓋と底面が両用できる構造にしよう。ゴミがいっぱいになったら、蓋をロックがかかるところまできちんとしめる。硬質ゴムのパッキンで高密閉度になっているといいな。そして、ゴミ箱をひっくり返す。先ほどまでの底面(新しい蓋)のロックはずす。上にあったふんわりゴミが重さでつぶれて、かなり隙間ができるだろう。

(補足:この構造の場合、ゴミ袋はかけずに使うことになる。)


『すぐ駄目になるものを大量に使え』、か…。
廃棄物の一部を使って、ゴミ箱の代行をさせてみよう。大量に手に入る廃棄物…そうだ、新聞紙。資源回収に回す分を少し利用しよう。今回はゴミ箱を提案せずに、新聞紙で小さな箱を織り上げる機械を提案しよう。

織り上げる箱の大きさは、足もとにおけるサイズ。それを毎週、割り当て分だけ各人に渡す。その新聞紙でできた箱に各人の出すゴミを入れる。それを超えるゴミを出すには、職場の管理者から箱の追加の許可をもらう。共用の大きなゴミ箱は置かない。こうするとその箱は自分の管理物なのでかなりきちんとゴミを入れるだろう。

従来のオフィスでも、個別の小ゴミ箱スタイルはある。しかし、ゴミ箱がしだいに汚れてくるので足もとに置いておくのがいやだし、移し替える時にぎゅうぎゅうだと作業しずらい。それに対し、新聞紙製の小箱だと、それごと回収し、ゴミ袋に捨てられる。これなら、ぎゅうぎゅうに入れたごみの移しかえの苦がない。小箱は毎週新しくなるので、いやな気分もない。

(補足:自分の出すゴミを一週間自分で管理することで、「ゴミになりそうなものを買わない・もらわない」意識がたかまるかもしれない)

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第11話、終わり)
posted by 石井力重 at 11:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年06月18日

■第12話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第12話■「同じ高さを利用せよ」「望む形にできる強い覆いを使え」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard12.png発明原理12 等ポテンシャル(もしくは、等位性)

・大きな力を受けている(あるいは作業に大きな力を必要とする)
 ならば、対象の周囲の環境との位置関係を変えるか、
 周囲の環境を変える。
 それによって、その力が取り除かれるか、バランスするように。











TRIZcard30.png発明原理30 柔軟な殻と薄膜

・膨張式の構造や水かき、帆など
 硬い構造体の代わりに、柔軟な殻や薄膜を使う。
・卵の容器やプチプチシートなど、
 柔軟な殻および薄膜を使用して、
 リスク要因や有害な環境から分離する。









同じ高さを利用せよ、か…。
人間の手の高さ、といえば机の引き出しがちょうどころ合いかな。引き出し型ゴミ箱なんてどうだろう。本来の机の下に貼りつくように設置できる形状にして、引き出しをあけてゴミをいれる。これならデッドスペースである机の裏なので、拡大解釈すると「従来よりも小さいゴミ箱」と言えるかもしれない。ゴミが開けるたびに見えるのは嫌なので、中に仕掛けをして、入れたゴミは中でつかえて出てこないようにする。そうするとあけるたびにゴミは奥で圧縮されていくので、意外とたくさん入るかもしれない。また、ゴミ箱まで捨てに行くのが面倒な時があるけれど、そういう場合にこれは重宝しそうだ。


臨む形にできる強い覆い(おおい)を使え、か…。
ゴミ箱の材質を、凹ませたり、折ったりできる、特殊な材料にしよう。たとえばワイヤーで編んだネットのようなものに。そうすると、入れた後、上から手を入れてつぶさなくても、脇から押して中のごみをつぶしたりできるので、圧縮に便利かもしれない。つぶすと破片やほこりが出るようなものも、投入し蓋をしめてからつぶせて便利だろう。あとは壁の凹凸に合わせて、形を変えることができるので、壁際や角のスペースを有効に利用できるだろう。

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第12話、終わり)
posted by 石井力重 at 15:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年07月01日

■第13話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第13話■「環境に合わせて変えられるようにせよ」「短時間で終えよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard15.png発明原理15 ダイナミクス(もしくは、ダイナミクス性)

・様々に異なる条件下で最適に使えるよう、
 変化可能なように工夫する。
・ユーザによって位置を調整できる等のようにする。
・ポリマーなど高い自由度の変形ができる素材を使う。
・分割し、折りたたむなど相互の位置を変えられるようにする。
・固いモノで出来ている場合、
 それを柔軟なものや曲げられる構造に変える。
・構造の自由度を増したり、自由な配置を許容できるような
 工夫をすることで、動力を曲がった軸上で伝達したり、
 自動バランスする機能を持たせる。




TRIZcard21.png発明原理21 高速実行(もしくは、超高速作業)

・非常な高速で動作を実行し、
 変形や摩擦熱の伝播など、
 有害な副作用の発生がほとんど生じないようにする。











環境に合わせて変えられるようにせよ、か…。
詳しい説明をみると「固いモノで出来ている場合、それを柔軟なものや曲げられる構造に変える」とある。じゃあ、フタをゴム膜にしてみよう。フタを固いリングとゴム膜で作り、きちんと閉じるとカチッとロックがかかる機構も付けよう。ゴミを潰すには、まず、ゴム膜のフタをとじ、足で踏む。これならにおいや小さいチリが出ないし鋭利なゴミが入っていても怪我することもない(ゴムが十分な耐久性を持っていれば)。ゴミ箱が山盛りになった時も、ゴムが伸びるので無理に閉じれば閉じられる。ゴム膜の弾性力で徐々にゴミは押し込まれ圧縮されていくだろう。これなら従来のサイズでももっと沢山、ゴミをいれることができそうだ。

短時間で終えよ、か…。
そういえば、コンビニ弁当のようなゴミは押しつぶして投入しても、ゴミ箱の底に着くまでにふんわりひろがってしまう。この着地までの時間を極端に短くしたらどうかな。まず、ゴミ箱の口に小型のピッチングマシーンのような機構をつける。ゴミを置くお皿の上にゴミを置いて蓋を閉じると、そのゴミを高速でそこにたたきつける。それでも広がってしまうものもありそうだけど、人が手で押し込めるよりもかなりぎっちり密に詰められるかもしれない。うまくすれば、機構部の増加を考えても、大型のゴミ箱なら、従来より沢山、ゴミを入れることが出来そうだ。

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第13話、終わり)
posted by 石井力重 at 06:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年07月16日

■第14話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第14話■「予測し仕掛けておけ」「水と空気の圧を利用せよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard10.png発明原理29 先取り作用(もしくは、アクションの先取り)
・後で必要になる有用な作用を、予め充分に仕込んでおく。
・必要なときに、必要な所で機能するように、
 予め内在させておく。配置しておく。













TRIZcard29.png発明原理29  空気圧と水圧の利用(もしくは、空気媒体と水媒体の利用)
・対象にしているモノや仕組みの一部の固体を、
 気体及び液体を用いたものに代える













『予測し仕掛けておけ』、か…。
解説には「必要なときに、必要な所で機能するように、予め内在させておく。配置しておく。」ってあるけど…。必要な機能、といえば、ゴミ袋の下側の隅っこの方の隙間を何とかする機能かな。隅っこにはあまり詰まっていないので、ゴミ箱から出した後、袋の底面を軽く蹴ってゴミを隅っこまで詰まるようにしている。とすると「必要な機能=袋の底を軽く蹴ること」ってことかなぁ。そうだ、ゴミ箱の底面の真ん中のあたりを柔らかいゴムにしよう。ゴミ袋を出さずに、ゴミ袋の底面を軽く蹴って、隅っこへゴミが詰まるようにしよう。これなら、ほとんど大きさを変えず、従来よりももっと入るゴミ箱になりそうだ。

(補足:ゴムの底面は、外側には伸びないよう、構造体をつけておく必要がある)


『水と空気の圧を利用せよ』、か…。
解説が言う”モノや仕組みの一部を、気体及び液体に代える”と言えば…。じゃあ、浮き輪のような素材と形状でゴミ箱を作ってみようか。そして、かなり強い素材(たとえばテント用の生地)で作っておいて、バルーンが高圧に耐えられるようにする。高圧・高速制御のできるコンプレッサーをつけよう。コンプレッサーの制御をうまくして、ゴミ箱の壁面全体を高速振動させよう。こうすることで、ゴミが次第には端まで密に詰まるだろう。袋の隅っこまで詰まっていると普通はゴミ袋は取り出しにくいが、この方式の場合、エアを抜けば、壁面が柔軟になるので、するっと取り出せる。これなら、従来の容器サイズでもっと沢山、ゴミを入れることが出来そうだ。

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第14話、終わり)
posted by 石井力重 at 10:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年09月01日

■第15話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第15話■「2つをあわせよ」「触らずに動かせ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard05.png発明原理5 併合(もしくは、組み合わせ)
・モノや機能を、物質的に連結する。組み合わせる。
・モノや機能が、時間的に同期して動くようにする。














TRIZcard28.png発明原理28   メカニズムの代替/もう一つの知覚(もしくは、機械的方式の転換)
・ガスの検出装置の代わりに、ガスににおいをつけ
 人が気がつくようにするなど、
 既存の物理的・機械的な装置で行なっている手段を、
 人間や動物の知覚(視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚)手段に
 変えて、機械的な仕掛けを減らす。
・磁気や光のような「場」に反応して、起動するスイッチ、
 正負に帯電させて2種類の粉を良く混合させるなど、
 モノと相互作用する「場」(電気的、磁気的、電磁気的な場)
 を用いる。
・モノが相互作用で動き出すような「場」に変える。
・時間変化しない場から、時間変化する場に変える。
 (磁力場が時間変動するなど。)
・構造の無い均一な「場」から構造をもった「場」に変える。
・磁場により流動性が変化する磁性微粒子、
 光に当てると暗くなるガラスなど、
 その「場」に良く反応するなモノを「場」とセットで用いる。



『2つをあわせよ』、か…。
解説には”機能を物理的にくっつけるか、時間的にくっつける(連動させる)”ってあるけど…。ゴミをすてる前後の動作をでくっつけられそうなものと言えば…。ちり取りかな。チリトリとゴミ箱…。う〜ん、いいのがでないな。じゃあ、まったく別の機能同士をくっつけてみよう。

たとえば、「ストレス解消の動作」と「ゴミ箱の中のゴミをつぶすような動作をつける(※1)」をつなげてみよう。オフィスで気分転換する場合、プチプチをつぶしてストレス解消したり、ちょっと体を動かしたいけれど、その気持ちを利用しよう。心地よいカチカチカチという軽快な感触のあるハンドルを作り「回転数=消費カロリー」カウンターをつけて、微妙な達成感とストレス解消の道具にする。デザイン的にもゴミ箱から大きくはなすことで、ゴミのことを意識させない。運動したい事務系オフィスになんかには、割といけるんじゃないかな。これなら、ほとんど大きさを変えず、従来よりももっと入るゴミ箱になりそうだ。

(※1の補足:ゴミ箱の中につぶす機構をつける、というアイデアは、前に出したが、今回はそれ元に別バージョンのアイデアを発展させた位置づけになる)

(補足:ハンドル回転の動力は、物理的に離れたゴミ箱へワイヤーで伝えるためロスが大きい。非常に高いギア比にすることで楽しむ程度の弱い力で済むように工夫が必要)


『触らずに動かせ』、か…。
今回は、概念的に広いなぁ…機械的なものを人間の知覚的なものに代理させてしまう、という考え方か…。ちょっと荒唐無稽に考えてみよう。ゴミ箱の上部に、電子レンジのような小さな部屋があり、簡易的なセンサーで物体の体積と重さを測り、一定以上の密度であるかどうかを判定する。OKならゴミ箱の蓋があく。それだけ。つぶす仕組みは取り付けず、人間が自分でつぶして再測定をする。あくまで捨てる本人に十分につぶしてもらう。この方式の場合、センサー分、サイズは大きくなるが、つぶす機構はいらないため、ゴミを徹底してつぶさせることで、従来よりも、もっと沢山、ゴミを入れることが出来そうだ。

(補足:つぶさずに、蓋の上に積みあげておく人が増えるかもしれないため、運用上の工夫が必要。一方で捨てる人ごとにIDをつければ、個人別の排出量管理ができる可能性も)


なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第15話、終わり)
posted by 石井力重 at 17:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年10月10日

■第16話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第16話■「繰り返しを取り入れよ」「状況を入り口に知らしめよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard19.png発明原理19  周期的作用(もしくは、周期的なアクション)

・音、光、衝撃、水流、吸引などの連続的な作用を
 周期的あるいはパルス的作用に変える。
・周期的な動きをしている場合は、振幅や周波数を変える、
 外側の条件に合うように。
・作用と作用の間に、別の作用を入れる。










TRIZcard23.png発明原理23 フィードバック

・フィードバック機能を持たせて、プロセスまたは動きを改善する。
・すでにフィードバックが備わっている場合、
 動作機構の特性を考慮して、センサーの感度を、
 部分的に変える。
 冷やす工程では感度を下げて消費エネルギーを抑え、
 熱する工程では感度を上げてこまめに、運転させる、など。








『繰り返しを取り入れよ』、か…。
何かを繰り返し・繰り返し・していくような動きを取り入れたらどういうことができるだろうか。フタを空ける動きを一定周期で繰り返すとしたら、どんな意味を持たせることができるだろう。たとえば、一定時間で蓋があくとして何かいいことがあるかな…。

そうだ、毎時、55分00秒から59分59秒まで蓋があき、それ以外の時間は基本的に蓋が開かないようにしてみよう。一時間に一回、ゴミ捨てに行くという気分転換のペースができて、仕事が効率的になるかもしれない。それから、その時刻はみんながゴミ箱にあつまってくるので、コミュニケーションタイムが作れて、オフィス向けに受けるかもしれない。

問題は、どうやって「従来のサイズでもっとたくさん入るようにするか」だなぁ。この機能を付けた場合、ゴミ箱を捨てに行くまでは机のところに捨てたいものを積んでおかないといけない。かさばるようなゴミはだんだんと意識して持ち込まなくなるかもしれないな。あとは、捨てるところで沢山の人に会うので、きちんと小さく折りたたんで捨てる行動を促進できるだろう。これなら、機械的な処理はなしに、「もっとたくさんはいるゴミ箱」になるだろう。

(補足:「作用と作用の間に、別の作用を入れる」というコンセプトを使って、閉じている55分間の間にゆっくりゴミをつぶしていくような機構をつけてもいいかもしれない。閉じている時間が長ければ、弱い力でもつぶす効果を十分に発揮できる可能性が高い)


『状況を入り口に知らしめよ』、か…。
フィードバック機能を単純につけるなら、ゴミ箱の底の方のゴミ密度がすかすかだったらそれを示すセンサーをつける、となるか。でもここではもう少し、別の方向を考えてみよう。ゴミ箱を開けた回数を、カウントアップするアナログの機構をつけてみよう。ゴミ箱がいっぱいになる時のカウンターが示す数字が毎回だいたい一定の数値帯に入るだろうけれど、この数字をもっと増やしてみようというチャレンジする感覚がでてくるかもしれない。カウント数を多くするには、ゴミをきっちり小さく畳んでないといけないから、必然的に、サイズは同じでも従来よりもたくさん入るゴミ箱になるだろう。

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(補足:今回のアイデアはともに、人間につぶさせる、というコンセプトであった。1つ目のアイデアは、周囲の人の目が、ゴミを小さく畳む小さく推進力である。しかし、一人暮らし向けのゴミ箱であれば、効果がきたいできない。一方、2つ目のアイデアは、過去の自分の記録にいどむことが小さく折りたたむ推進力となる)

(第16話、終わり)
posted by 石井力重 at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年10月21日

■第17話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第17話■「接するところに強いものを使え」「そこを満たしているもののずっと濃いものを使え」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard24.png発明原理24 仲介

・固いものを削るときに先端に固く鋭い物質をつけるなど、
 2つの物質の間に何か強いものを用いる。
・仮止めするクリップや、熱いなべを持つ鍋つかみや
 氷でできた容器など、
 一時的に間に入れるものでその機能を果たし、
 その後に姿を消すか、容易に除去できるものを使う。









TRIZcard38.png発明原理38 強い酸化剤(もしくは、強力酸化剤の使用)

・酸素を増したあるいは減らした空気に入れ替える。
・純粋な酸素を使う。
・イオン化した空気で殺菌を行なう。
・ガスをイオン化して化学反応をスピードアップする。
・オゾンを使って穀物中の微生物の死滅させる、
 有機的な汚れを取り除く。








『接するところに強いものを使え』、か…。
ノミのように、先端に強いものを使えば、腕の力でも木を削ることができるし、肉たたきのように調理器具を使えば手の力では及ばない加工ができる。人間が手の力だけでごみを圧縮しても、どんなにかけられても腕の力か、足の力まで。人間とゴミが接する部分に、強いチカラを発生できる道具を用意できないだろうか。

たとえば…、足ふみの缶つぶし器ってあるけれど、それを普通のゴミ用につくってみるとどうだろう。かさばるプラ容器をぺったりつぶせる器具がいいかな。手の力ではどんなにつぶしても広がって体積を占めていたのがぺったりとつぶせれば従来よりもはいるようになるかな。その器具が、普段はゴミ箱のフタの代わりになるデザインになっていれば、邪魔にならず良いかもしれない。


『そこを満たしているもののずっと濃いものを使え』、か…。
満たしているものっていえば、ゴミだよなぁ…。もっともっと密度の濃いゴミをつかえってことだろうか。つまり…、そうだ、密度の高いゴミを重しがわりに放り込んだらどうだろう。ブロック状か板状の重たいゴミを入れることで漬物のようにゴミを圧縮することを考えてみよう。

高密度なゴミプレートを作るには…、高密度にできるようなごみを別のかごにためておいて、専用万力でゴミプレートを作ることにしよう。その万力を、普段はゴミ箱の下に入れておけるようにデザインすれば邪魔にならない。あるいは、ゴミ箱の自重でつぶすような仕組みでもよいかもしれない。

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(補足:今回はどちらもごみをつぶす、というアイデアでした。1つ目の方は、軽くてかさばり、つぶしても広がりやすいゴミを圧縮する、というアイデアでした。一方、2つ目は、つぶしやすくて重たくなるゴミを圧縮するというアイデアでした。圧縮する意味ではどちらも同じですが、実現するための器具はかなり異なるアイデアになりそうです)

(第17話、終わり)
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2008年11月01日

■第18話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第18話■「自ら行うように仕向けよ」「固体を気体・液体に変えよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard25.png発明原理25 セルフサービス

・モノやそれらを含めた空間全体が、
 それ自体で有益な機能を実行したり、
 自然と組みあがるように工夫する。
・廃棄するモノやエネルギーを利用する











TRIZcard36.png発明原理36 相変化(もしくは、位相変換)

・体積の変化、熱の損失・吸収など、超電導など、
 固体・液体・気体と状態が変化するときに
 起こる現象を利用する。











『自ら行うように仕向けよ』、か…。
説明を読むと「廃棄する…エネルギーを利用」とある。捨てに来る人が使うエネルギーを、ゴミの圧縮に使えないだろうか。たとえば、金タライのような、極端に背の低いゴミ箱を作ろう。パンパンに膨らませたゴミ袋を5等分に輪切りにしたような形を目安に、ゴミ箱の寸法を決める。ゴミがいっぱいになったら、蓋をして、ゴミ箱の周辺にそれをおく。ゴミを捨てにきた人は、その蓋のうえを歩くことにする(ゴミ箱は、高さ方向に伸縮する構造にしておく)。これだとゴミを捨てに来る人が多いほど、圧縮が効いてよいかもしれない。入れられる余地が出てきたら、また、ゴミを足す。圧縮されたゴミ5つ分でちょうど、ゴミ袋1つ分になる。これだと、総体積は、従来のゴミ箱より少し大きくなるくらいで、従来よりもずっとたくさん入るかもしれない。

(補足:同様の工夫を規模や強度を変えて、駐車場に設置し、車の重さでつぶしたほうが、良いかもしれない)


『固体を気体・液体に変えよ』、か…。
ゴミもゴミ箱も、ほとんどは固体だけど、それのどれを液体や気体にかえられるかなぁ。たとえばフタをかんがえてみよう。そのまま適用すると液体のフタ。当然落ちて中に入っちゃうよなぁ。ジェル状か、水枕のような袋に入れた液体でなら、落としぶたになる。その蓋は、ゴミをゆっくり重みで圧縮する。これなら、ゴミ箱のサイズが従来通りでも、たくさん入るようになるだろう。

(補足:ただし、「ふたを開ける」ことに相当する「液体の落としぶたを取り出す」作業はたいへん。重さがあるのと、ゴミに接しする物体なので汚れている。足ふみ踏み式のペダルで、その水枕状のものを持ち上げる仕組みが別途必要)。

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第18話、終わり)
posted by 石井力重 at 06:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例

2008年11月11日

■第19話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第19話■「一部を変えよ」「活用している方向の垂直方向を利用せよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard03.png発明原理3 局所的性質
・均一なもので出来ているものを、部分的に変える。
・均一な環境を、部分的に変える。
・対象とするモノの各部分が最適に機能するようにする。
・対象とするモノの各部分が異なる機能を持つようにする。












TRIZcard17.png発明原理17  もう一つの次元(もしくは、他次元への転換)

・直線的な形のモノ、もしくは、直線上を動くモノならば、
 螺旋や波型、もしくは、カーブの動きなどを持たせて工夫する。
・平面的な形のモノ、もしくは、平面状を動くモノならば、
 螺旋や凹凸もった表面形状、もしくは、
 それまでの平面より少し高い面への動きを持たせる。
 (もとの運動平面以外の動きを持たせる)
・単層だけではなく多層に配列する、
 裏と表の利用、段重ねの構造など。
・側面で立てるなど、モノの向きを変える。
・配管の亀裂を外からではなく内から補修材で直すなど、
 工夫しようとする対象の「もう一つの面」を活用する。



『一部を変えよ』、か…。
均一なものを部分的に変える、かぁ。ゴミ箱のパーツ部品は、あんまり均一じゃないし、ゴミはそもそも均一じゃない。均一なもの…といえば、ゴミ袋、かなぁ。たとえば、ゴミ袋の口の内側に一周するように、ガムテープを張る。貼りつける際に、釣り糸を入れておく。釣り糸を引き絞れば、テープはギャザーのように集まって、口を閉じられるだろう。ゴミ袋を縛るよりも体積が有効に活かせる可能性が高い。

しかしまてよ。これはゴミ袋の有効活用であって、アイデア出しのテーマである「サイズそのままで、もっとはいるゴミ箱」になっていないな。じゃあ、「ガムテープ+釣り糸」を、袋の底面にはりつけてみたらどうだろう。ゴミ箱の入口にひっかけておいた釣り糸を時々引っ張ってやる。すると底面がガサガサと振動して、隙間に密に入るかもしれない。これだと従来のゴミ箱をほとんどかえることなく、高密度に入るゴミ箱になるかもしれない。

(補足:ただし、ゴミ袋を新しくするたびに、釣り糸とガムテープを消耗する。また、それらを張り付ける作業は、やや面倒。また、袋に重たいゴミが入るようになってくると、釣り糸を強く引くと、袋が破れる可能性がある)


『活用している方向の垂直方向を利用せよ』、か…。
標準的なゴミ箱の場合、押し込むということを考えた場合、縦方向は活用しているけれど、横方向には活用していない。(これまでに発案したゴミ箱の中には)ゴミ箱の側面を柔らかくして押すことができるものもあるが、それでもゴミの内側から外側(横方向)に押すことはできない。

ならば…、そうだ、ゴミ箱の中心から外側(横方向)せないだろうか。ゴミ箱の中、垂直に立てた中心棒をつくり、その棒は膨らむようにしよう。そうすると、ゴミが外側に向かった力(横方向の力)をかけることができる。ゴミの向きによっては横方向に押すとつぶれる状態のものがあるだろう。その方向がつぶれせることで、たくさん入るようにできるかもしれない。

(補足:袋をかけていることを考えると、ゴミをつぶす中心棒は、上からつるされている構造をしている必要がある。なお、膨らむ方法は、空気圧でもいいが、ねじを回すことでジャッキのように広がるものだと、強い力がかけられて良い)

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第19話、終わり)
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2008年11月20日

■第20話■

3分で読めて1週間使える工夫発想のヒント
〜創意工夫の力を楽しく伸ばす技術的ブレークスルーの40パターン〜

■第20話■「回転の動きを作り出せ」「良い状況を続けさせよ」

取り組む発想課題
地元のアイデア・コンペ
「20年先に通用する未来風ゴミ箱」について、
この話の主人公、若狭君(23歳)は、
毎週2つ、アイデアを出すことにした。

このコンペは、アイデアの斬新さと実現性は問わない。
ただ一つの条件は
“小さくて沢山入る便利なゴミ箱”であること。

このテーマは、高集積・省スペース化に通じるものがあり、
本業の工夫にもつながりそうな気がしたからだ。



以前TRIZの研修でもらった40の技術的ブレークスルーの指針を書いたカードを、さささっとめくってみた。何か発想のヒントになりそうなものは…。二枚ほど、引いた。

もう少し内容を見るために、TRIZの本を開いて、カードに対応する発明原理を見てみると、理解を深めるキーワードがあった。

TRIZcard14.png発明原理14 曲面(もしくは、回転楕円体)

・構造物の強度を増すために、アーチ構造を用いるなど、
 直線を曲線にし、平面を曲面に変える。
・ローラー、ボール、螺旋、ドームを使用する。
・直線運動の構造を、回転運動の構造に変える。
・遠心力を活用する。










TRIZcard20.png発明原理20 有用作用の継続(もしくは、有用作用の連続性)

・開始、終了のロスの大きいものや、
 動力が無駄になっていたり、
 急激に沢山必要になるようなものを、
 常に十分な負荷または最適の効率で働くように工夫する。
・工程の待ち時間、停止時間の必要な素材・機構を変えて、
 無駄な、あるいは、非生産的な動作を取り除く。








『回転の動きを作り出せ』、か…。
昔よくあったような公園のゴミ箱は、ゴミ箱の上の方、2つの支点で支えられて、ゆらゆら揺らしたり、くるりとひっくり返すことのできるごみ箱が多かったなぁ。それにヒントをえて、2つのゴミ箱がそれぞれの支点でつるされているものを作ろう。それぞれは頑丈なゴミ箱にしておく。ゴミがたくさんたまってきたら、それらをアメリカンクラッカーのように、反対向きに引き上げて、放す。するとお互いがどしんとぶつかってかなり強い震動がゴミ箱に与えられる。その振動で隙間に密に入るようにする。かなり、乱暴なゴミ箱だけれども、人が腕で押し込むよりは、ずっとたくさん入るゴミ箱になるかもしれない。


『良い状況を続けさせよ』、か…。
ブックエンドのようなものをゴミ箱の中につけてみよう。言わば「ゴミ・エンド」。押し込んだら、そのまま押し込んだ状態を保ってくれる厚みのあるプレートをつけよう。ゴミ箱の側面に、垂直に張り付く(ゴミ箱の壁に対して垂直になる)ように、プレートのはじに磁石をつけよう。樹脂製のゴミ箱の場合は、ついになる磁石を外につけて使う。通常は、押し込んでも徐々に膨らんでしまうゴミを、こうして広がりを抑えておくことで、マメにぎっしり詰めることができるかもしれない。ゴミ箱自体はいじらずに、オプション品の商品として展開できる可能性もあるかな。

(補足:気がつかないで、ゴミ・エンドの上にゴミを捨ててしまう可能性がある。防止するために、ゴミ・エンドは、上に物が乗ると、それを検知して電子音が流れるようなデバイスを内蔵させたい)

なるほど、こんな感じにアイデアを出せばいいのか、本業の装置設計でも、省スペースの工夫の際に、何かに使えそうだな。

(第20話、終わり)







posted by 石井力重 at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 智慧カードでの発想例